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あえばさんのブログです。(※ブログタイトルはよろぱさんからいただきました)
レビュー・感想・紹介
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また読んだ。6作品。
今回は、面白かった作品は……ないです……。


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web上に小説なんて公開しても読まれるわけがねー!
ならばどうする? じゃ、自分で読むか。という試み。
僕自身が2作(『魔法少女シヌナ』『Super Apple』)公開していて、そこそこ読者は現れてきてうひょってるけど、やっぱりなかなか読まれないよね。
じっくり待てば誰か読んでくれる? もっと作品を公開すれば? 少しくらいSEOってみる?

いろいろ方法はあるだろうけど、まずは読者視点に立ってみよう。
というわけで、他のweb小説サイトをいろいろ漁って勉強なりあるいは反面教師なり。
いやあ、どこも閑古鳥が鳴いてるぬえ。
「作品名 レビュー」とか「作品名 感想」とかでググってみてもまったくヒットしないので悲しくなった。
きっと流れてるだけなんだ、そうに違いない……。

ネット小説の性質上、作者がエゴサーチして感想を読みに来る可能性大なんだけど、変に取り繕うのも面倒なので普段通りに書きます。
正直に書いた方が作者のためにも読者のためにも僕のためにもなるんじゃい!
酷評になるかも知れないけど落ち込まないデネ!(変に取り繕ってる)
感想の内容としては、一読者としての僕の好みとか主観で面白い/面白くないを主題に書いてます。
客観性については保証できないけど、まあ参考にはなるんじゃないですかねえ?

ちなみに作品選定はかなり適当です。
web小説検索サイトみたいなのに登録されていたもので目についたものを読んでます。順番は読んだ順。
この企画は今後も続くかも知れないし、続かないかも知れない。


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ソウヤーは『イリガール・エイリアン』でめっちゃ感動して『スタープレックス』で「あー、こんなもんか」ってなって、本作は「まあよくできてるんじゃない?」という印象。
ずば抜けて面白いわけではないけど、安定感のある外れのない作家なんじゃないかと思う。
いや、『イリガール・エイリアン』はめっちゃ面白いけど。名作だけど。
『スタープレックス』はスケールのわりに想像力が貧困なのよね。
驚くようなアイデアもあるにはあるけど。


閑話休題。
本作は、SFミステリというより解説にもあるように最新の科学知識を取り入れたミステリって感じで、SF要素は少ない。
僕としてはSF目当てで手に取ったのでちょっと残念ではあった。
ミステリにはあんまり興味ないし。
でも、保険会社の汚いやり方とか興味深いネタはちらほら。
「ハンチントン病」についても本作ではじめて知ったが、やばい病気もあるものだ。
優性遺伝性の不治致死病とかどんだけやねんと思ったけど、発症が35歳~50歳だから気づかずセックスして50%の確率で子に伝わり淘汰を免れる仕組みらしい。
SF要素はあんまない、といっても分子生物学とか遺伝学あたりはあんま詳しくないから単純に知識として新鮮だった。
というわけで、個人的には読む価値はあった。

ミステリとして評価するなら、あまりミステリを読んでいない僕からしてもそこまで斬新なネタやトリックがあるわけでもないように思えた。
読んでるうちはそれなりにハラハラドキドキするけどね。
出来はいいけど「ミステリ好きならこれは読め!」ってほどでもないかな。

ナチを出したのは遺伝子差別ネタで悪役ならナチだろっていう単純な連想なのかしら。
悪役の思考や所業が極端すぎる気がした。
「差別のない社会を!」みたいなオチにはなるけど「ナチはマジキチ」という偏見を前提にしてるのはどうなの。


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あらすじ:地球上に宇宙人飛来。
ファーストコンタクトは順調に進んでいたが、殺人事件が発生してしまい、その容疑者として宇宙人の一人が逮捕される。
そして前代未聞の裁判が始まる!

いやあ、このあらすじだけでもわくわくしちゃうね!
ジャンルはSFミステリとでもいえばいいか。
宇宙人を裁判にかけるという奇抜な状況設定。
その中で浮き彫りにされる司法の現実と理想。錯綜する思惑。
それだけでなく宇宙人の故郷、思想、生態などのSF的な考証も非常に興味深い。
様々な証拠、様々な解釈、様々な推測が重なり合い、たった一つの真実に辿り着く。
そして痛快なオチ!
この作品は全身全霊でオススメしたい。

ただ一つ惜しむらくは、宇宙人が人間的すぎるところか。
このテーマは『ソラリス』に譲ろう。

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これはドーキンスと対立するわけだ。
グールドの主張は歴史の偶発性だ。
たとえば白亜紀の巨大隕石衝突によって恐竜は絶滅し、かわりに哺乳類が繁栄した。
しかし、哺乳類の繁栄は必然だったのか?
哺乳類ではなく鳥類が繁栄してもよかったのではないか?
必然であるというためには実際にそうあったという事実だけでは足りない。
哺乳類が実際に繁栄する以前の段階からその結果を予測できなければならない。
だが、哺乳類と鳥類の形態や生理機能、その他さまざまな特性を比較するかぎり、その勝敗は必ずしも決定的ではなかった。
もう一度歴史をやり直したのなら鳥類が繁栄することも十分あり得た。
こうして哺乳類が勝利したからこそ我々は後知恵でふさわしい物語を作り出すことができるが、鳥類が繁栄していた場合も同じようにふさわしい物語を捏造しているだろう。
たとえばベルグマンの法則のように、体重と表面積の比から寒冷地に棲む動物ほど体重が大きいというような、自然法則に根ざした進化も当然あり得る。
だが細目を見るならば歴史は偶然に支配されている。
過去の影を引きずる、という表現もある。
これがグールドの主張だ。

確かに一理ある。
しかし批判は可能だ。
というより、むしろ批判を待ち構えているようにさえ思える。
グールドの主張における問題点、それは偶然であることは証明できないことだ。
必然は証明できても偶然は証明できない。
ただ必然であることが証明できないとき暫定的に偶然と呼ぶだけだ。
ユーザーイリュージョン』の言葉を借りるなら、「秩序であることは証明できるがランダム性は証明できない」。
ルーレットは一般にランダムの代名詞のように考えられているが、実際には回転板の速度・加速度、玉を弾く速度や角度、重力加速度や空気抵抗などのあらゆる物理的な情報が事前にわかっていればルーレットの結果は原理的に予測できる。
(それがわからないから我々の目にはルーレットはランダムに見える)

『ワンダフル・ライフ』にもあった、科学の反証可能性についてを引用すれば、「仮説というのはまったく間違っているか、おそらく正しいか」の二択だ。
グールドの歴史の偶発性という考え方はどっちつかずではないか。
「まったく間違っている」と証明されるまで「おそらく正しい」。
積極的に「おそらく正しい」と主張するのではなく、その態度は消極的だ。
つまり反証のしようがないのだ。
おそらくこれは彼自身も自覚している矛盾だろう。
無矛盾であるよりは議論を引き起こすことを彼は選択した。多分。
グールドの主張は警告としては意義深いが、少々悪魔の証明のきらいがある。

と、彼の主張にはいくらか批判はあるが、本書で取り上げる歴史科学や古生物学の方法、バージェス動物群の異質さなどは非常に興味深く、一読に値する。
また、科学者の姿を神格化もせず、しかし貶めもしない彼の態度は素直に評価できる(ドーキンスは少々科学者を神格化するきらいがある)。
上下逆さまに復元されたハルキゲニアかわいい!

『ドーキンスVSグールド』と併せて読めばバランスがとれるだろう。


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プロフィール
HN:
饗庭淵
性別:
男性
自己紹介:
読みは「あえばふち」だよ!
SFが好きです。
公開中のゲーム作品
ロリ巨乳の里にて
パイズリセックスRPG。

幽獄の14日間
リソース管理型脱出RPG。

カリスは影差す迷宮で
仲間を弱らせて殺す遺跡探索RPG。

黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない
探索ホラー風セクハラゲーム。

英雄候補者たち
特に変哲のない短編RPG。

Merry X'mas you, for your closed world, and you...
メタメタフィクションノベルゲーム。

公開中の小説作品
創死者の潰えた夢
世界を支配するはずだった黒幕の野望は、隕石によって粉砕された。

或る魔王軍の遍歴
「主人公補正」によって哀れにも敗れていくすべての悪役に捧ぐ。

ドアによる未来
「どこでもドア」はいかに世界に影響を及ぼし、人類になにをもたらすのか。

Melonbooks DL

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