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あえばさんのブログです。(※ブログタイトルはよろぱさんからいただきました)
『海の底』
writer:饗庭淵 2011-05-04(Wed) レビュー・感想・紹介 
め、めんどくせえ……。
というのが第一印象。

全体としてどうにもテンポが悪く、冗長に感じる。
この作品は六日間の出来事を描いていて、「一日目」「二日目」といった章構成になっているんだけど、つまり一日を丁寧に書きすぎている。
パニックものなんだから、もっとスピーディーに展開できないものかと。
日数の設定は別に六日間でいいけど、削れば100pくらいは減らせるんじゃないかな。

たとえば、BBSの全文掲載なんかは要らなかったと思う。
警察官が情報収集のためにBBSに書き込むシーンがあるんだけど、複数人で囲んで書いてるんだから、どうせなら「相手の反応をみて相談しながら」というシーンの方が面白そうだし、特に問題が生じなければ「最初は当然ながら身元を疑われたが、結果的になんとかいった」の一文くらいでさらっとまとめていいと思う。
それに、小説でのBBSの再現はどうにも嘘くさく感じてしまう。
リアリティのためのどぎつい感じがわざとらしいし、なぜかみんな丁寧に句読点つけてるしw
後者は出版上なにか制約があるんだろうか?

あとは、モブキャラの台詞。
これも地の文でさらっと流す程度でいいと思うんだ。
台本じゃないんだから人物の台詞すべてを括弧書きする必要はない。
小説というメディアの大きな利点は読者の想像に任せることで描写を省くコストパフォーマンスのよさ(書く方も読む方も)だと思うんだけど、それがあまりに活かされてない。
もっと読者の想像力を信用して欲しいなあ。
一言でいえば「マンガでやれ」。


以下、内容に対する感想。

潜水艦の話、まるごと要らなかったね(´・ω・`)
でも、「自衛隊シリーズ」で海だから彼らがメインなんだろう。
閉じ込められてるだけだからなんの進展もないし、DQN自衛官とガキどものやりとりが果てしなくウザくて、彼らの生い立ちにも毛ほども興味がない。
というわけで潜水艦のくだりはほとんど読み飛ばしてしまった。
彼らがレガリスの第一発見者になるわけだから存在自体が不要とはいわないが、最初の方で閉じ込められて最後の方で救出されてハッピーエンド、って形でよかったと思う。
むしろそっちのが想像力掻き立てられて面白かったと思う。
「そういや潜水艦に閉じ込められてるやつらってどうなったの? ねえ? ねえ?」ってなったと思う。

あと、ラノベ的な無意味なキャラ付けも鼻につく。
キャラがメインの小説じゃないんだから、オドオドした研究者とかDQN気質の自衛官とかそういうキャラ設定要らないです。

と、文句ばっかりいってるけど、自衛隊が出動したら一瞬で解決だとか、災害出動・防衛出動によって使える装備が変わる云々って話はよかった。数日間の話だからそのあたりのリアルタイム感は出てたと思う。
そんなに詳しくないからどこまでリアルなのか判断しがたいけど、少なくとも僕はそれなりにリアルなのではないでしょうかと思いました。

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