あえばさんのブログです。(※ブログタイトルはよろぱさんからいただきました)
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『空の中』
writer:饗庭淵 2011-05-04(Wed) レビュー・感想・紹介
『海の底』よりは面白かった。無駄も少ない。
こっちのがあとの作品だろうから上達したってことになるのかな?
テンポも良かったし読みやすかった。海が数日に対し空は数ヶ月くらいの話だからかな。
でも、突っ込みどころや不満点は多いなー。
まずキャラ付けが安易すぎる。
どいつもこいつも親が死んだくらいで人生左右されすぎだろ。
「肉親を失ったものが復讐に走る」てのは「身障者は健気」と同じような偏見を感じる。
瞬にしても真帆にしても、「事故で親を失った」というキャラ付け以上の「正体」がない。
趣味は? 思想は? 経済状態は? 将来の夢は? そういうのが一切感じられない。
他にすることねーのかよって感じ。
夢で出てきて起きたら泣いてるくらいは普通によくあるけど、言ってしまえばそれだけ。
たとえば、「フェイク=【白鯨】=親を事故死させた原因」てのがわかったときの瞬の態度。
今まで仲良くしてた未確認生物にいきなり「お前はもう要らない」なんて言わないよ!
なにこれどういうこと。一般に作者や読者はこういう感情の変化を「自然」で「普通」だと思ってるの?
感情の変化が急すぎる。
まず「え? マジで?」ってなって、それから理屈で考えて「言われてみりゃそうかもしれない」って冷静になって、はじめて「フェイク=【白鯨】=親を事故死させた原因」という事実を受け入れるのが普通の感情の流れじゃなかろうか。
感情的・直観的には「フェイク」と「親の仇」は簡単には結びつかない。
理屈で考えてはじめて認められるわけだから、それが怒りや憎しみなどの激情に繋がることはない。
と、僕は思うのだけれど、実際に同じ状況になったことはないからわかんにゃい。
もし僕が瞬の立場だったら伏線回収の手際の良さに感動するのに忙しいかな。
関連して、「セーブ・ザ・セーフ」という組織にまるでリアリティを感じない。
要するに募金詐欺やゴネ得の遺族団体……なんだよね?
でも、その代表者(?)である真帆がそういう利権とかに無関心で【白鯨】を本気で憎んでる感じがすげー嘘くさくてならない。
多分、主人公(空自や高巳)の対立勢力に無理矢理なにかしらの正当性を与えて倫理的なバランスを調整して「正義VS正義(笑)」を演出してるつもりなんだろう。
『コンタクト』でもそうだし、こういう事件が起きたらこの手の団体が発生するのは予想できるが、物語の主役にはなれないと思うんだよね。
「邪魔だけれど排除するわけにもいかない脇役」がふさわしいポジションだと思う。
主人公の反対勢力は必要だけど、もっと政治的な動機を持ってきて欲しかった。
細かいところで言えば、「電波を受信して言葉を覚えた」という設定。
デコードの仕方もわからんのによう言語として認識できたな……。
詳しいことは知らないけど、携帯やらラジオやらで通信の規格はいろいろ違うはず。
たとえばモールス信号と現代通信はやっぱり全然違うし。
言語だけでなく映像や画像の通信だってあるし。
暗号を解読するにしても元の言語がわからないことにはどうにもならなそうなものだが。
古代エジプトの言語を解読するようなものなのかしら。
でも、それにしても現在残ってる言語を参考にしたり……とかするよね?
まあこのへんはハードSFじゃあるめえしブラックボックスで結構だと思うけど。
いや待て、そもそも生来単一の個体のみしか存在せず集団という概念を持たなかった【白鯨】がどうして他者との情報伝達手段である言語という概念を理解できたのか……うん、好意的にスルーしよう。
逆に言えば、中途半端に【白鯨】誕生秘話みたいなくだりは入れるべきじゃなかった。
だってあれ意味がわからなすぎるもん。
進化史っぽい書き方してるけど、【白鯨】はダーウィニズム的に進化したんじゃなくてデジモンやポケモンみたいな感覚で「進化」したってこと?
中途半端な知識で書いてる感がありあり伝わってきて、無理しなくてもいいのよ、って思った。
とまあ、gdgd書いたけど、ファーストコンタクトものとして十分エンターテイメントしてて良かったと思うよー。
特に新しいアイデアや奇抜な発想は見られなかったけど。
「未知なるものとの対話」って感じはそれなりにワクワクする描写ができてたと思う。
こっちのがあとの作品だろうから上達したってことになるのかな?
テンポも良かったし読みやすかった。海が数日に対し空は数ヶ月くらいの話だからかな。
でも、突っ込みどころや不満点は多いなー。
まずキャラ付けが安易すぎる。
どいつもこいつも親が死んだくらいで人生左右されすぎだろ。
「肉親を失ったものが復讐に走る」てのは「身障者は健気」と同じような偏見を感じる。
瞬にしても真帆にしても、「事故で親を失った」というキャラ付け以上の「正体」がない。
趣味は? 思想は? 経済状態は? 将来の夢は? そういうのが一切感じられない。
他にすることねーのかよって感じ。
夢で出てきて起きたら泣いてるくらいは普通によくあるけど、言ってしまえばそれだけ。
たとえば、「フェイク=【白鯨】=親を事故死させた原因」てのがわかったときの瞬の態度。
今まで仲良くしてた未確認生物にいきなり「お前はもう要らない」なんて言わないよ!
なにこれどういうこと。一般に作者や読者はこういう感情の変化を「自然」で「普通」だと思ってるの?
感情の変化が急すぎる。
まず「え? マジで?」ってなって、それから理屈で考えて「言われてみりゃそうかもしれない」って冷静になって、はじめて「フェイク=【白鯨】=親を事故死させた原因」という事実を受け入れるのが普通の感情の流れじゃなかろうか。
感情的・直観的には「フェイク」と「親の仇」は簡単には結びつかない。
理屈で考えてはじめて認められるわけだから、それが怒りや憎しみなどの激情に繋がることはない。
と、僕は思うのだけれど、実際に同じ状況になったことはないからわかんにゃい。
もし僕が瞬の立場だったら伏線回収の手際の良さに感動するのに忙しいかな。
関連して、「セーブ・ザ・セーフ」という組織にまるでリアリティを感じない。
要するに募金詐欺やゴネ得の遺族団体……なんだよね?
でも、その代表者(?)である真帆がそういう利権とかに無関心で【白鯨】を本気で憎んでる感じがすげー嘘くさくてならない。
多分、主人公(空自や高巳)の対立勢力に無理矢理なにかしらの正当性を与えて倫理的なバランスを調整して「正義VS正義(笑)」を演出してるつもりなんだろう。
『コンタクト』でもそうだし、こういう事件が起きたらこの手の団体が発生するのは予想できるが、物語の主役にはなれないと思うんだよね。
「邪魔だけれど排除するわけにもいかない脇役」がふさわしいポジションだと思う。
主人公の反対勢力は必要だけど、もっと政治的な動機を持ってきて欲しかった。
細かいところで言えば、「電波を受信して言葉を覚えた」という設定。
デコードの仕方もわからんのによう言語として認識できたな……。
詳しいことは知らないけど、携帯やらラジオやらで通信の規格はいろいろ違うはず。
たとえばモールス信号と現代通信はやっぱり全然違うし。
言語だけでなく映像や画像の通信だってあるし。
暗号を解読するにしても元の言語がわからないことにはどうにもならなそうなものだが。
古代エジプトの言語を解読するようなものなのかしら。
でも、それにしても現在残ってる言語を参考にしたり……とかするよね?
まあこのへんはハードSFじゃあるめえしブラックボックスで結構だと思うけど。
いや待て、そもそも生来単一の個体のみしか存在せず集団という概念を持たなかった【白鯨】がどうして他者との情報伝達手段である言語という概念を理解できたのか……うん、好意的にスルーしよう。
逆に言えば、中途半端に【白鯨】誕生秘話みたいなくだりは入れるべきじゃなかった。
だってあれ意味がわからなすぎるもん。
どうやって得たんだよwwwwそして【白鯨】は「飛ぶ」という概念を得た。
進化史っぽい書き方してるけど、【白鯨】はダーウィニズム的に進化したんじゃなくてデジモンやポケモンみたいな感覚で「進化」したってこと?
中途半端な知識で書いてる感がありあり伝わってきて、無理しなくてもいいのよ、って思った。
とまあ、gdgd書いたけど、ファーストコンタクトものとして十分エンターテイメントしてて良かったと思うよー。
特に新しいアイデアや奇抜な発想は見られなかったけど。
「未知なるものとの対話」って感じはそれなりにワクワクする描写ができてたと思う。
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『ロリ巨乳の里にて』
パイズリセックスRPG。
『幽獄の14日間』
リソース管理型脱出RPG。
『カリスは影差す迷宮で』
仲間を弱らせて殺す遺跡探索RPG。
『黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない』
探索ホラー風セクハラゲーム。
『英雄候補者たち』
特に変哲のない短編RPG。
『Merry X'mas you, for your closed world, and you...』
メタメタフィクションノベルゲーム。
『或る魔王軍の遍歴』
「主人公補正」によって哀れにも敗れていくすべての悪役に捧ぐ。
『ドアによる未来』
「どこでもドア」はいかに世界に影響を及ぼし、人類になにをもたらすのか。
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