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writer:饗庭淵 2024-11-21(Thu)  
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続・フリゲやりまくった
writer:饗庭淵 2015-03-23(Mon) レビュー・感想・紹介 
前回の続き。
フリーゲームのレビュー。


ねこみみにっつ

一分で終わる乙女ゲー(一分でクリアできるとは言ってない)。

要するに一分の制限時間でレベルを上げたりドーピングしたり仲間を増やしたり装備を揃えたりドーピングしたりして女子力(物理)を上げてお兄ちゃんを倒すゲーム。
初回プレイでは初見殺しに引っかかるため、まず失敗する。
ただ、失敗した場合でもエンディングが分岐するため、そこで周回が前提のゲームであるとわかる。
周回が前提といってもプレイ時間はたったの一分。
持ち込むのは前世の記憶のみ。
すごい勢いで敵を倒しレベルを上げ金を稼ぎお魚をむさぼる。
エンディングは5つに分岐するが、それぞれ条件が明確なのでリプレイしやすい。

最初は一分という制限時間もありパズルゲームのようなものかと思っていたが、実際にはレベル上げ&ドーピングゲー。
普段はレベル上げは好きではないが、制限時間があると可能なかぎり上げてやろうという効率厨の魂が揺さぶられる。
フルコンプに27分という結果となった。
シンプルで楽しい、手軽にプレイできるゲーム。


テレポー塔プラス

2D版『Portal』。
というのはあまりに雑な紹介になるが、『Portal』と似たようなプレイ感を味わえるパズルアクションゲーム、というのがやはりわかりやすい。
実際、『Portal』のゲームデザインには影響を受けたと作者がコメントしている。

操作はシンプルで、横移動とジャンプ、テレポートのみ。
そのシステム自体は直感的に理解しやすいが、プレイヤーはすぐに気づくはずだ。
「脳が追いつかない」と。

テレポートボタンでキャラクターを左右の画面に移動させ、その移動先は半透明のキャラクターで示される。
そうやって、「右だと通れないが左だと通れる場所」「あるいはその逆」を見つけながら攻略していく。
ことになるわけだが、このテレポート移動に、プレイヤーの脳が追いつかない。
要するに右にいるのか左にいるのか混乱してしまう。

そして、ステージが進むごとに、やはり「ジャンプ中のテレポート」「自由落下中のテレポート」などアクション操作が要求されてくる。
これが慣れるまで難しく、そして楽しい。
「ジャンプした後テレポートしたらあの位置だな……」と事前に確認した上で操作を決定して、あとで「お、うまくいったな」と脳が追いつく感じ。
アクセルとブレーキを踏み間違えて事故を起こす人の気持ちが理解できるはずだ。

ステージが進むごとにギミックも増え、それらを駆使することも重要になってくる。
「掴むことのできる出っ張り」「大ジャンプが可能になる輪」「掴めない角」「触れると死ぬ棘」など。
また、上の画像にある黄色や青のエリアは隣の画面ではなく、その画面内で対応するもう一つのエリアにテレポートするギミックとなる。

パズル的にも頭を悩ますステージがあり、しかしわかってしまうと「なぜこんなことで悩んでいたんだ……」というのもまさに『Portal』である。
非の打ち所のない完成されたゲームの一つと言えるかも知れない。


OFF

邦訳されたフランス製RPG。
『ゆめにっき』や『タオルケットはもう一度』の系統といえばフリーゲーマーにはわかりやすいか。
要するに演出重視の雰囲気ゲーだ。

散々言われているが、致命的な欠点はRPGツクール2003製であること。
とにかく戦闘がだるい。つまらない。まどろっこしい。
さらに謎解き。マップを横断して手掛かりが散らばっていることも多く、詰まりやすい。
謎自体はそれほど難しいものでもないが、エンカウントに妨害され非常に煩わしい。

それでもなおプレイを続けられたのは演出とストーリーに惹きつけられてやまなかったからだ。
音楽・グラフィック・テキストセンス、どれも見事で、説明的なチュートリアルまでもが巧みに演出されている。
テキストについては訳者の力によるところも大きいだろう。

クソみたいなプレイアビリティはそのために支払うべき代償である。哀しいことに。



魔王育成計画

「魔王を復活させたはいいものの、儀式に失敗して子供になってしまった!」
という設定で、120週で魔王を育て勇者を迎え撃つ育成ゲーム。
ワクワクする設定だが、まず難点としてOPが長い。
そのうえOPは飛ばせない。決定キー連打でも時間がかかる。
設定はシンプルで理解しやすいので、もう少し短くまとめられたのではないかという気がする。
ゲーム自体は面白いので頑張って乗り越えよう。


ゲーム進行としては、一週間ごとに魔王の育成方針を決定し、ステータスを上昇させる。
教育メニューは「研究」によって増やすことができ、この「研究」の速度は書物の購入によって上げられる。
金銭は毎週税収という形で手に入り、これは魔王の「統率」を上げることで増える。
というのが基本ルーチンだ。

「とりあえず統率上げて税収上げればいいんじゃね?」と思ったが、たまに敵襲があるので魔王の戦闘能力もそれなりに高めておく必要がある。
「なるほど、そういう調整か」と感心していたが、中盤以降襲撃が少なくなり「やっぱり統率上げまくればいいじゃないか!」となった。
気づいたころにはちょっと遅かった感があるが、とりあえずクリアはできた(後述のバグのおかげかも知れない)。

システムは理解しやすく、UIデザインもワクワクさせられる。
が、本を購入するためにはわざわざマップを歩いて「どんな本が買えるか」「どんな効果があるか」「値段」を調べる必要があり、まずこれが非常にめんどくさい。
そのうえ所持金表示がメニューにないため、本棚を調べに行かなければ所持金が足りるかどうかわからない。
また、育成メニューを決定するには魔王に話し掛ける必要があるが、この際そこそこ長い同じ台詞が繰り返されることもあるためうんざりすることも。
同じように、マップの瞬間移動に魔方陣があるが、踏む度にいちいち会話が発生するので正直ふつうに歩いた方が早い。
台詞ウインドウの表示にいちいちフェード演出がある点もストレス要因になっている。

また、教育メニューには予約システムもあるが、一度誤操作で予約してしまい、キャンセルしたかったがよくわからず、仕方なく予約を消化することもあった。
UIは見た目のデザインこそ綺麗だが、以上のようなストレスとなる点が目立つ。
せっかく「コンフィグ」があるのだから台詞の瞬間表示設定など欲しかった。


他に特筆すべき点として、戦闘システムの独自性がある。
初期状態から魔王は複数行動が可能で、攻撃手段は魔法のみ。
パラメータは「HP」と「魔力(攻撃力)」のみで、MPの概念はない。
ただし強力な魔法には初期コストが必要になり、それぞれ魔法を使うことで「MARK」が増えていく。
炎魔法を使えば「炎」のマークが増え、水魔法(回復)を使えば「水」が増える。
強力な魔法はそうやって溜めたマークを消費することで発動できる。
また、同じマークを三つ揃えるとその三つを消費し必殺技のようなものが発動する。

ただ、厄介なのは、敵から「毒」などのマイナスマークをつけられることだ。
マークはいつでも消すこともできるが、今まで溜めたマークもまとめて消すことになる。
溜めたマークを残しておきたいが、毒は早く消したい。
というようなジレンマがたまにある。

で、毒がとにかく強い。敵から使われるにもこちらから使うにも毒が強い。
敵は毒を治さないためとりあえず毒にしてこちらは回復に専念すれば勝てる。
また、バグなのか敵を毒で倒すとそれ以降の敵もはじめから毒状態にかかっている、という状況になってしまいすべての敵に対し非常に楽に勝てた。
このあたりは今後のアップデートで修正や調整が必要かも知れない。


ストーリー・シナリオについては唐突なパロネタが目立ち、終始肌に合わないギャグが続くが、終盤の展開はよかった。
ただ、プレイヤーキャラが魔王なのか側近なのか混乱することも。
また、冒険者や勇者が魔王城に到着するまで何週間もかかったり、と設定的にやや引っかかる点もあった。

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Merry X'mas you, for your closed world, and you...
メタメタフィクションノベルゲーム。

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「主人公補正」によって哀れにも敗れていくすべての悪役に捧ぐ。

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