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ラノベいろいろ③
writer:饗庭淵 2011-05-18(Wed) レビュー・感想・紹介 
また読んだ。6作品。
今回は、面白かった作品は……ないです……。


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『ひかりのまち―nerim’s note』

政治的な要素を盛り込むのはいいんだけど、それで世界観が複雑で奥深いものになっているかといえばそうではなく、非常に単純でぺらい世界観を強調する結果になっている。
近代民主主義と天動説が同居しているという世界観もいまいちよくわからないし、物語の中心となる陰謀論にかなり無理がある。
また、すっごく気になるのは報道機関の存在。
近代民主主義っぽい政治体制だけどその存在感がまるでない。
一応主人公がジャーナリズム的な役割を果たしているとは言えなくないけど、逆にいえば彼ら以外にジャーナリズムは存在しない。

この手の作品を揶揄するのに「5m芝居」※という言葉があるとかないとか。
主人公とその周辺の半径5mしか見えていない。
その外でなにが起こっているのかまるで考えられていない。
主人公とは無関係な人々もまた、各々の意思を持って動いているはずなのに。
というような話のことを指すらしい。
ラノベだとかアニメだとかいわゆる「セカイ系」と称させるようなものは大体そうなんだけど、この作品では下手に政治要素を出してるせいで顕著に表れている。
こんな壮大な陰謀があったらもっといろんなところでいろんな人が動くと思うんだけどなあ。
印象として、僕の脳内では舞台となる街の人口は50~500人くらいでした。
それくらいなら、この無茶すぎる設定もギリギリ納得できるかな。
(※ググってみたけど全然ヒットしない。あるえ。どこで聞きかじったのか。なければ創作ってことでいいや)



『僕は友達が少ない』
言葉が汚いなあ、というのが第一印象。
こりゃ友達もできないわ。少なくとも僕はお近づきになりたくない。

この作品に限らないけど、ボケとツッコミの応酬がとてもつまらない。
あからさまなツッコミ待ちのボケとそれに合わせたテンションの高い定型ツッコミ。
投げっぱなしで無責任なナンセンスジョーク。
まさにIt's Japanese joke.
ギャグもやるならもっとこう、想像力をかきたてるような?
相手のボケにはそれに合わせて乗っかってカウンターを決めるようなツッコミを?
つまりはアメリカンジョークみたいな。
パッと具体例は思いつかないけど、なんでもかんでも「なんでやねん」で全否定ツッコミをするから会話が続かない。
互いに言いたいこと言い合ってるだけでコミュニケーションが全然成立してないのよね。
いや、だから友達いないのか。

複数人でギャルゲープレイは経験があるので「あーあるある」って感じ。
地雷選択肢にあえて突入してみたりというのは間違いなくやる。
『ラブプラス』で寧々さんと愛花と二股かけようとして結局バッドエンドとか。
最終的に寧々さんルートにするつもりがなぜか愛花に気に入られて軌道修正しようとしたらドボン。
複数人エロゲ・ギャルゲプレイそのものはそこそこ面白いからオススメだよ!
あんなの一人でやるもんじゃねーよ!

全体の感想として。
僕は楽しめなかったけど、こういうのを「おもしれーおもしれー」っていう人はいるんだろうなあ、という想像はできた。パロとかメタとか。
楽しむべきポイントは理解できたので、まあよくできてはいる作品なのではないでしょうか?



『ねくろま。』
テンション高いなあ。
骸骨とのキスシーンは笑った。
気になったのが、「ここからグロ描写注意」ってそのまま書いてあるところ。
ネタでやってるだけなのか、編集部とかの意向で割とガチなのか。
どちらにせよまったく面白くない。



『トリニティ・ブラッド』
文章が拙い。
読むのが苦痛レベルの文章ではないが、言葉選びがところどころおかしい。
内容としても欠片も面白いところがない。褒めるところがなにもない。
ビジュアルはかっこいいんだけど。かっこいいのになあ。
なにがこんなにつまらないのか逆に考察する価値がありそうだ。
まず主人公のキャラ、表紙を見るかぎりは『バンパイアハンターD』のようなクールで寡黙で「TUEEEE!!」ってのをイメージしてたんだけど、実際には常時敬語で穏和な性格で流されやすく不殺の信念があり普段は実力を隠している……みたいな感じ。
いつまで経っても本性出さないし、ラストでお約束の活躍するけど全然乗り切れない。
アクションシーンも文章の拙さのせいでまるで盛り上がらず。
厨二っぽいネーミングとか設定とかちらほら出てくるけどまるでそそられないのはなぜだ。

他、突っ込みどころとしては、「嘆きの星」のシステムって単独じゃ運用できないよね?
このへんの設定がよくわからなかった。


『これはゾンビですか?』
いちいち言うまでもないことだけど、よ、読むに堪えん。
この作品は先にアニメ第一話だけ観て切ったんだけど、原作を読んでみると、アニメ脚本ホントによくできていたなあと。
アニメでは「飛び出してトラックに轢かれても無事」という演出で「主人公がゾンビである」という設定を描写によってわかりやすく説明していたが、原作では延々と「俺はゾンビだ」と文章で説明するだけ。
なぜ原作でアニメと同じことができなかったのだろう。

あとヒロインの口癖がウザい。わかるよな!?
ラノベ界における「奇抜」なこと=男の娘あるいは女装、なんだろうなー。
とりあえず女装させとけば奇抜なんじゃーい!



『バカとテストと召喚獣』

うっわ、使者をボコボコにするってどういうことだよ。うっわ。

まず設定からしてすっげえどうでもいい!
召喚獣を使って学力低下対策に新システムを導入して?
試召戦争で勝ち上がると上位クラスの設備を入手?
本編を見るかぎり学力向上に寄与してるようには見えないけど、このへんは現代教育の皮肉なのかなあ。
学力=火力だから勝率上げるには勉強するのが地道で確実ではあるんだろうけど。
それにしてもシステムにいろいろ穴があるよなあ。
Aクラスは戦争しても失うものしかないので戦いたくないとか、使者をボコボコにすることが許されてる(二回目)とか。
ルールがよくわからんけど単なる点数争い?
召喚獣にはなんの意味が? 主人公の召喚獣には特殊能力があるみたいだけど、他のやつにはなにかあったけ?

戦術が汚すぎてドン引きした。
いやまあ戦争ならね、勝てば官軍ともいうしね、「卑怯」とか「汚い」とか世迷い言だみたいな意見もあるでしょうよ。
僕も不意討ち・武器使用なんでもあり(とはほど遠かったけど)の『バキ』の最凶死刑囚編(のコンセプト)は好きだったよ?
でもこれ、マジモンの戦争じゃなくて学生同士のおままごと戦争じゃん?
それなのにガチで怨恨の残りそうな戦術を平気で使ってて戦慄。
実際の戦争にも、建前かも知れないけどマナーとか国際法とかあるわけですよ。
たとえば民間人は攻撃しない。
そこを逆手にとって民間人に化けて奇襲なんてされるとめっちゃ気分悪いでしょ? 憎悪の連鎖が止まらないでしょ?
そういう重く暗い問題がつきまとうんですよ、卑怯で外道なゲリラ戦法ってやつには。
この作品はもちろんそんな重いテーマを扱う気なんてさらさらない。
使者をボコボコにするし(三回目)。
国際法どこー?

あと、この作品の場合2巻以降はどうなってるかも知れないけど、舞台が学校だけ、衣装が制服だけで話が進むのってなんか気持ち悪い。
『めだかボックス』でも同じこと感じたけど。
あと、使者をボコボコにする(四回目)のがただのギャグ扱いされてるのがもう最高に気持ち悪い。

とまあ文句ばかりだけど、褒めるところを挙げれば。
珍回答の小ネタは面白かったかな。
あと、予想はできたけどオチはうまくできてるんじゃないでしょうか。
あの手この手凝らしてもやっぱ火力不足だよね、というわけですね。
でも使者をボコボコにするのだけはやめようぜ(五回目)。
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