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あえばさんのブログです。(※ブログタイトルはよろぱさんからいただきました)
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『惑星のさみだれ』
writer:饗庭淵 2011-05-04(Wed) レビュー・感想・紹介 
全巻読んだ。
まあそこそこ面白かった。

設定は単純でも料理の次第でいくらでも面白くなる好例かな。
序盤ではその単純すぎる&ありがちな設定をセルフメタパロディでなんとか茶化して間を持たせていた印象(まどマギでも同じことしてたよね)。
下地が固まると一気に突き抜けた。
個人的には、「わかってるぜ」アピールしてアリバイ工作みたいなことするくらいならテンプレを脱した設定を凝って欲しいなあとは思う。

まあ、この作品は設定を楽しむタイプの作品ではない。
よくある巻き込まれ系ストーリー。
『金色のガッシュ』や『fate』みたいに、異世界からのパートナーと普通の人間が一緒になって頑張る話。
こういったジャンルのことをなんと呼ぶのかは知らないけれど、この作品が他と一線を画すのは、ヒロインの最終目的が「自分で世界を滅ぼすこと」であること。
世界を滅ぼそうとする敵との戦いだけれど、ヒロインは自分で滅ぼしたいからそれを食い止める。
主人公・夕日はその目的に心酔して追従する。

しかし、やあり毎度のことながら突っ込みどころとしては、世界の命運がかかってるのに軍はおろか警察、さらには現代兵器すら絡まないのは納得できない。
手榴弾くらいは出てくるけど、そこまで活躍するわけでもないし、それだけ。
もちろん軍や警察が絡めない設定はあるけど、あまり説得力はないというか、せっかく漫画なんだからそのルールを破るイレギュラーがみたい。
漫画だから軍や警察が介入しないんじゃなくて、漫画だからこそ積極的に介入させて欲しい。
その方が絶対盛り上がる。もちろん単なる噛ませ犬じゃなくてね。
その点、『破壊魔定光』や『なるたる』は結構よかった(面白いかどうかは別として)。
それができないならわざわざ「世界」というスケールを持ち出さなくてもええんちゃう? と思うのだけれど。
いっそのこと「街の命運をかけた戦い」でいいじゃん。
でもまあ、いわゆる「セカイ系」でいう「世界」というのがせいぜい自分を中心とした家族関係程度のものでしかない、という批判を自覚的に描いている点は評価できる。
ある意味で「セカイ系」批判がテーマでもあるのだろーか?

残念なのは画力。
主人公の夕日がさみだれに忠誠を誓うんだけど、どうにもさみだれにカリスマ性を感じない。
ママゴトのように見えて滑稽、というか、意図的にそういう演出をしているのだろうけれど、どうもそのへんが乗り切れない感じ。
設定をあまり詰めてない感じなので泥人形のビジュアルなどを画力で補ってもらいたかった。

あと、ヒロインが関西弁だけどなぜか関西弁キャラって印象がない。
なんでじゃろ?

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