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あえばさんのブログです。(※ブログタイトルはよろぱさんからいただきました)
『分子レベルで見た薬の働き』
writer:饗庭淵 2010-11-20(Sat) レビュー・感想・紹介 
薬を摂取すると人体ではなにが起こるのか。なぜ治るのか。どうやってバクテリアやウイルスを駆除するのか。
それが気になったので手に取った。まったく期待通りの内容だった。
バクテリアも人間も同様に生物であるから、バクテリアにとっての毒は人間にとっても毒ではないか。いったいどうやって両者を区別するのか。
この疑問を前々から抱いていたが、これもばっちり答えてくれた。
バクテリアと動物細胞にはさまざまな違いがある。その違いをつき、バクテリアのみを攻撃する。
たとえば、細胞壁はバクテリアしか持たない。外界の環境の変化に耐えられないための頑強な城壁だ。だがそれが同時に弱点になる。
動物細胞にはそれがない。だから細胞壁を壊す分子を薬として用いることができる。
だがバクテリアもただやられるだけでない。突然変異により耐性を持ったものが出現する。人類はそれに対しさらに……
イタチごっこのようなこの戦いだが、人類が徐々に押しているように思える。

タイトル通り、分子レベルでなにが起こっているかを科学的知識の基礎から体系的にまとめてある。
学校で習った化学知識がこういうところに活かされるのかと思うともっと真面目に勉強しておけばと思った。
いやこういう分野の話を織り交ぜて教育してもらえれば(ry
入門書としても読めるが、理解に少々労する詳しい内容まで含んでいる。先が推理できる読みやすい構成もよい。
なにも知らなければ薬の存在は魔法のようだが、その背景には途方もない歴史がある。
X線による結晶の解析とか。分子構造を調べてその効用を類推……? ようやるよ、ホント
地味な作業によるデータの集積、思いも寄らぬ仮説による理論展開、……あるいはその逆。
この手のは読むたびに人類すげえと思う。
少々古い本だがが歴史を参照し未来を指向するコンセプトの書物は少なくとも20年は読める。本書もその一つだ。(と、amazonで検索したら第二版が出てたのね)
薬の開発は経験と理論の積み重ねだ。実に魅力的なゲーム。経験が先行している部分も多々あり、効くには効くがなせ効くのかわからない薬もある。今までがそうだった。試行錯誤を主に薬を開発してきた。
しかしついには理論が先行し薬をデザインする時代が訪れそうだ。
wktk

分子レベルで見た薬の働き 第2版 (ブルーバックス)

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男性
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読みは「あえばふち」だよ!
SFが好きです。
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